大人の少年で、僕はありたい。

コンサルのお仕事やっています。 このブログには、自身の経験からくる「大学時代」と「就職活動」、そして10代の頃に知りたかった社会のリアルを書いています。

『星の王子さま』を読んで 〜いちばんたいせつなことは、目に見えない〜

僕の中で、絵本といえば『星の王子さま』です。

この本を最初に読んだのはいつだろう。

確か、小学生の頃にはこの本の世界観に惹かれていたという記憶があります。

 

僕らがいつだって目指している、しあわせ。

そう思っているはずなのに、僕らはいつしか、大切なものを忘れてしまう。

星の王子さまは、誰しもが持っている、少なくとも幼い頃には誰しもが持っていた大切なもの。そんなことを思い出させてくれるんです。

 

僕のブログのタイトルにある「大人の少年で、僕はありたい」という言葉ですが、これは僕がずっと大切にしている言葉で。

あの頃に持っていた好奇心とか、素直さ。愛であり、優しさであり、そして純粋さ。

世の中をあるがままにまっすぐ見つめて、好奇心で満ちていた。

僕が少年時代に持っていたそんな心を忘れずに、大人になりたい。それらを大切にできる大人で、僕はありたい。

そんな願いが込められています。

 

僕がこの本を時折読み返して、星の王子さまに出会うたびに、忘れかけていた大切なことを思い出させてくれるんです。そんな素敵な本。

 

子どもが読む絵本でありながら、哲学的であり、強いメッセージが込められていて、そして同時に壮大な冒険物語でもあります。

絵本の本当の意味は、大人になってからでしかわからない。

子ども向けの本を書くのは、子ども心を忘れていない大人なのですから。

  

王子さまの旅のはじまり

星の王子さまは、宇宙の中にポツリと浮かぶとある星に住んでいて、毎日愛しのバラの花の世話をしています。平凡な、でも愛に満ちた変わらない日常。

物語は、冒険をしようと一大決心をした星の王子さまが、いろいろな星を巡っていく。その中で、いろいろな”大人たち”に出会いながら、「人生の生き方」として大切なことを改めて見つけていく。そんな物語です。

 

すごく壮大な冒険の物語。

星の王子さまは、宇宙で6つの星を巡る中でいろいろなタイプの大人に出会い、そして7番目に最後の星、地球へとやってきます。

でも、地球で生きる人々ーーすなわち、それは僕らのことですーーをみて、そのあまりにも淋しい生き方を見て、愕然とする。

こんなのって、おかしいよ。みんな、何かが間違っている、、

 

星の王子さまはあくまで、どこまでもまっすぐに、僕らの心に訴えかけてきます。

僕らが、幼き頃は誰しもが持っていた、まっすぐな瞳に、強い強いメッセージを投げかけてくるんです。

 

世の中の当たり前を疑ってみようよ。そんなの、やっぱりおかしいよ、って。

自分にとって、本当に大切なものを見つけようよ。

きみは、本当にそれでしあわせなの?

笑ってよ。微笑みが、いちばんの贈り物だよ。

夜になったら、星をながめておくれよ・・・

 

僕は彼から、そんなたくさんのメッセージをもらいました。

本当にしあわせな生き方。

勇気と、強さと、優しさ。そしてまっすぐな目を持って生きること。

 

僕はずっと、そのことを言われ続けている。そんな気がするんです。

 

星をながめておくれよ

物語の終盤、星の王子さまが故郷の星に帰る時の言葉が、僕にはとても印象的で。

「夜になったら、星をながめておくれよ。ぼくんちは、とてもちっぽけだから、どこにぼくの星があるのか、きみに見せるわけには、いかないんだ。だけど、そのほうがいいよ。

 きみは、ぼくの星を、星のうちの、どれか一つだと思ってながめるからね。すると、きみは、どの星も、ながめるのが好きになるよ。星がみんな、きみの友だちになるわけさ。 」

と。

なんと、素敵な言葉だろう。

「星がみんな、きみの友だちになるわけさ」 

優しさと、勇気が込められた言葉だと僕は思うのだけれど、どうでしょうか。

 

もうひとつ、僕が星の王子さまの素敵だと思うところ。

それは彼が去っていくときに残す、贈り物です。

贈り物は、彼の「笑い声」だった、ということ。

笑い声が、彼のいちばん大きな贈り物だった、ということ。

 

いちばんたいせつなことは、目に見えない。

僕が彼からもらった、いちばんのメッセージ。

たいせつなことは、目に見えない。

 

「自分たちがなにがほしいのか、わからずにいるんだ」

と。僕らがずっと探しているもの、つまり本当のしあわせを見つけ出す方法を、彼は伝えようとしているんだと、僕は思うんです。

「だけど、目では、なにも見えないよ。心でさがさないとね」

と。

 

僕らは、なにを大切にして、生きているのでしょうか。

 

僕が前に書いた記事の中に、「なによりもいちばん、自分を大切に。」という記事があります。

yuto.hatenadiary.jp

その中で書いた言葉を、ふと思い出しました。以下、引用。

1番大切なのは、自分。

改めて、そう思えるきっかけで。

もちろん「自分を大切に生きる」とは、利己的、自己中心的に生きて、周りの人への迷惑を考えないとか、そういった次元の話ではない。

むしろ、そういったものとは対極のものであって。 

あなたにとって、本当に大切なものはなんですか、ということ。

あなた自身にとって、譲れない信念や、大切にしたい想いは何で、そして守りたい人、何かをしてあげたいと心から思える人は誰ですか。

あなたの人生にとって、大切なことはなんですか。

それらを大切にして生きていく覚悟を持つということです。

嬉しいなら嬉しい、悲しいなら悲しい、傷ついたなら傷ついたと言う。

自分の感情と、心の声を大切にして欲しい。

それが、自分を1番大切にするということ。

 

翻って、僕自身はどうなんだろう。

僕の大切なもの、守りたいもの、貫きたい信念は。

あの時の覚悟とか、想いとか、感情とか、そういったもの全部をひっくるめて僕自身だし、それを大切にしていきていきたい。

僕はそう思います。

何よりもいちばん、自分を大切に。 - 大人の少年で、僕はありたい。

僕自身が書いた言葉なのですが、時折読み返してみると、あの時の自分が今の僕に何かを訴えかけているようで。

あの時の気持ちは、時折ふと忘れてしまいそうになるけれど、それでもこうして思い返すこと。ずっと忘れずにありたい。僕はそう思うんです。 

 

たいせつなことは、目に見えない。

 

僕にとって大切なこと。

愛に溢れる、優しいまっすぐな人で、僕はありたいなって。

そう思うんです。

 

『星の王子さま』は僕に、そんなことを思い出させてくれる物語。

星の王子さま (新潮文庫)

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ここまで読んでくれて、ありがとう。

絵本版もありました。

絵本 星の王子さま

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絵本版も。

 

 

<追伸>

僕は大学時代も含めて今まで、友人の誕生日にはこの本を贈ることがよくあったなと。

どうだろう、今まで5〜6冊はプレゼントした記憶があります。

ふと、そんなことを思い返していました。

 

<追伸の追伸> *2016年12月追記

研究室のプレゼント交換会で、この本を贈りました。

すごく喜んでもらえて、よかった。

yuto.hatenadiary.jp