大人の少年で、僕はありたい。

2017年新卒で、人材業界に就職しました。 趣味は読書と、手紙を書くこと。 大人の少年で、僕はありたい。 好きなものは、雨の日とカフェオレ。

考える人『村上春樹ロングインタビュー』 〜自分の中の愛と向き合うこと〜

 

家の本棚から、村上春樹のロングインタビューの雑誌が出てきました。

これは2010年夏号となっているのだけれど、いつ買ったのか覚えていなくて。

2010年頃というと、ちょうど僕が大学に入る前なので、まあその頃に買っていてもおかしくはないのだけれど、10代の頃にこういう雑誌を買って読んだかな?と不思議な気もします。

f:id:Yuto-K:20170121152802j:plainまあ、それはいいとして。

 

内容を全く覚えていなかったので読み返してみると、まあ素晴らしいインタビューですね。

村上春樹の物語が進んできた過程と変化。物語は、どこからどのようにして生まれてくるのか。人はなぜ、物語を必要とするのか。

というようなことを、都会から離れ大自然に囲まれた場所で二泊三日にわたって行なったロングインタビューがまとめられています。

 

f:id:Yuto-K:20170121153431j:plain大自然の中でのインタビュー

 

f:id:Yuto-K:20170121153435j:plainいやあ、かっこいい。。

 

このインタビューはすごく深い。

村上春樹氏の人間的な厚みというか、深さがあってのことなんだけれど、その深みがすごく引き出されているような気がする。

彼はやっぱりすごいですよね。特に10代や大学時代といった若い時代に、海外の文学と音楽に触れ、それらをしっかりと自分の中に取り込んでいて、なおかつ国内の文学というのに対しても精通している。

まあ世界的に有名となった今からすると当たり前かもしれませんが、それでも10代20代という時代に彼の中に積み上げられていったものは、相当なものだと思うんですね。

早稲田という東京の大学に行って、結婚して、働いて、ジャズ喫茶をやって、それはもうすごい数の人の話を聞き続けた20代があって。そこからポンと弾けたように小説を書き始めて、今に至る。

 

彼の小説の世界観というのは、やっぱり孤独な個人に焦点を当てているのだと思うんです。

社会というシステムの中に組み込まれてはいるのだけれど、それに対して個人としてしっかりと対抗している、そんな個人の生活の一つ一つが、丁寧に描かれている。

その中で、その物語がもう一歩描きたいものがあって。

例えばこのインタビューの中でも多く語られている『IQ84』という小説(僕がすごく好きな小説です)では、システムに抗う個人の葛藤と、そこでどこまでも究極的な「愛」という要素が描かれているわけです。

「愛」がひとつ大きなテーマなんだと思うのですが、大恋愛というものではなくて、むしろすごく些細な愛。

手を繋いで、しっかりと自分の中で、自分自身が誰かと繋がっているという確かな感触があって、それを大切に持ち続けているわけです。

 

まあちょっと僕の話をすると、やっぱり愛っていいなと思うんですね。

「IQ84」の世界観じゃあないけれど、誰かと手を繋いで、でも別に必ずしもそこにセクシュアルなものがあるわけではなくて、言うなれば小学生が手を取り合うみたいな。

なんだろう。よくわからないけれど、そういったすごく些細な、でも自分にとってはすごく大切な愛があって。真っ直ぐなもの。

あるいは、誰かのために何かをしてあげたい、この人と一緒なら、この人のためなら。というような愛の形もあるわけだし、前も書いた気がしますが、やっぱり僕がこの大学時代に変わることができたのは、そんな無条件の愛に触れることができたからで。

すごくすごく痛い想いをしながらも、ちょっとずつ人の温もりに触れて、少しずつ人を信じてみようと思えた。

僕の人生の中で、やっぱり愛というテーマはいちばん大きなもののような気がするんです。

 

孤独さとか、愛とか、そういったものはきっと誰しもの心の中にあるような気がしていて、村上春樹の物語というのはきっと、そこを読んでいる人に対してすごく浮かび上がらせるものだからこそ、これだけ世界中で読み継がれているんだと思うんです。

僕が彼の物語にどこか惹かれるのも、きっとそこなんだと思う。うん。

 

このロングインタビューはまだどこかで売っているのかな?

と思って調べてみると出てきたので、まあもし興味がある方は読んでみては。

ありがとう。

考える人 2010年 08月号 [雑誌]

考える人 2010年 08月号 [雑誌]