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大人の少年で、僕はありたい。

2017年新卒で、人材業界に就職しました。 趣味は読書と、手紙を書くこと。 大人の少年で、僕はありたい。 好きなものは、雨の日とカフェオレ。

本を読むことで、別のアイディンティティを自分の中につくる。

 

僕がジャンルを問わず、いろんな本を読んでみてよかったな。

と思う大きな理由の一つに、自分の中に”もうひとつのアイディンティティ”みたいなものを作ることができたことがあります。

つまりは、僕は確かに今の時代を生きているのだけれども、それと同時にもうひとつ、今の時代のものではない、言うなれば別の時代の感覚を自分の中に作ることだと思っていて。

 

今の時代を生きることによって、今の僕のアイディンティティが形成されていくのだけれど、 そしてそれは生まれ育った場所や環境にある程度影響を受けるものですが、それとは同時に、生まれ育つ中で、リアルな経験以外のもので見たり聞いたり感じたりした。そういう体験が、自分自身の中に育っていくんです。

生きていくということは確立された一つのアイディンティティだけで生きることではないような気がしていて、本を読んだり、映画を見たり、あるいは全く違う環境に生きた人の話を聴いてみたりする。

 

そうやって、ある意味ではリアルとは「違う人生」の側面を経験していく。そしてそれが、自分の人生の中に組み込まれていくんだと思うんです。

いろんな感覚が初めはバラバラに自分の中に入って来たりして、その中で意識的に、時に無意識的に、その中からいくつかを選び同化していくこともあって、それがまた自分として確立されていく。

その繰り返しなんだと思います。

今の時代ではない感覚だったり、全く違う人の感覚だったり、そういったものを自分の中に取り入れていく作業があって、いちばん大きくその作業を支えたのが僕の場合は読書でした。

 

例えば、僕はいま大学4年生で、来春、大学を卒業するわけです。

2013年に大学に入学して4年間大学生活を過ごしたわけですが、本を読むことで、30年以上も前の大学生活の感覚というのも自分の中に持っています。

というよりもむしろ、大学に入る前の僕は、1970年代頃の大学生活というのが、僕にとっての大学生活の基準だったんです。

それは例えば、10代の頃に中谷彰宏さんの本をたくさん読んだからでもあるし、あるいは村上春樹氏の『ノルウェイの森』を読んだからかもしれない。

そうやって、僕の中には全く異なる2つの時代の大学生活の軸が入っています。(まあ本当はもっといろいろあるけれど)

所詮、本の世界の話でしょ、ということではないと思っています。それほどに深い追体験をできるのが本の良さだと思うし、別にそれは本でなくてもよくて、映画でも、音楽でも、なんでもそうだと思うんです。

 

いろんな感覚が自分の中に積み重ねられていき、それがぼんやりと「軸」みたいなものになってくる。

僕の中にはそのいくつかの軸のようなものがあるわけで。

本を読むとはそういうことだと思っていて、読書とは作者ーーそれは時には遠い過去の人の場合もあるけれどーーとの、リアルな対話なんです。

それが自分の抽斗(ひきだし)になっていくし、深い思考に繋がっていくのではないかなと思う。

と、まあ僕はそんな風に考えています、ということです。

 

だからどうとか、そういうことではない。

本を読んだ方がいいよとか、いろんな経験をしたほうがいいよとか、そんなことを言っているわけではありません。

ただ、そういう考え方があってもいいな。と、ふと気づいたので書いただけということです。

読んでくださって、ありがとう。