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大人の少年で、僕はありたい。

大学で学問やっています。4年生。主に物理学。趣味は読書と、手紙を書くこと。好きなものは、雨の日とカフェオレ。人材業界に就職する新卒です。

『Love Letters』(ラヴレターズ)を読んで 〜26人が書いた恋文〜

読書・映画

 

『Love Letters』(ラヴレターズ)という本がある。

僕が以前に、書店でふと見つけて、惹かれるように手に取った本。

ラヴレターズ

ラヴレターズ

 

 

26人が、恋を書いた。

本の帯にはそう綴られていて、中身を見る前にこの本を片手にレジに向かっている自分がいる。

 

近くのカフェで、読みふけっている自分に気づく。

この本は、作家、女優、画家、音楽家、タレント、映画監督といった、著名人26人が恋を書いた物語。

それぞれの、恋の物語。

 

あの頃、好きだった人に綴った恋文。

今もなお、忘れられぬ大切な人に綴った恋の言葉たち。

いきいきと、そしてその人のリアルが伝わってくるかのような言葉たちに釘付けになって、気づけばあっという間に読み終えてしまっていた。

僕自身、この本の何に、こんなにも惹きつけられたのかはわからないけれど。。

 

26人の恋物語と、僕自身の記憶

Love Letters.

日本語で「ラヴレターズ」と綴られています。

タイトルが「ラブ」ではなく「ラヴ」となっているあたりが、なんともいえないこの本の雰囲気を醸し出している気がするんです。

 

僕は東京駅に行くと、必ずと言っていいほど足を運ぶ場所があります。

それが、丸善丸の内本店。

もはや最近は、本屋巡りをすることがいちばんの楽しみになっている東京行きですが、あの時も確か、そうでした。

内定先の企業に足を運ぶ合間に時間が空いて、気づけば僕は本屋さんに向かっていた。

そして、どんな本を探していたのか、見ていたのかは覚えていないけれど、真っ先にこの本と目があったことを覚えています。

その場で買って、近くのカフェで一気に読みきりました。

 

26人もの人が綴った、恋の言葉たち。

1人目は、吉本ばななさん。

『いつかへのラブレター』と題されたその文章は、10年間もの時間、片想いをし続けた相手への言葉が綴られています。

 

特に僕が惹かれたのは、彼との高校時代の想い出を書き綴った後の言葉。

 あれほど完璧に幸せだった恋は、後にも先にもないかもしれません。

 

 月日は流れて、彼とは一回だけキスして、もう会うことはきっと一生ありません。

(中略)

そして今の彼に対してはなんの気持ちも持っていないんだけれど、ただひとつ「ありがとう」と言いたい。心の中のいちばんきれいなものをみんな集めて、草に浮かぶ朝つゆのように、ただきれいなところだけを抽出して、そう言いたい。

 私の感性は、彼がすばらし人だったことでつちかわれたのです。

 いつまで見ていても風景のように飽きないその姿や、どこまでも高潔なその心を通して、私は世界の美しさを学んだんです。彼を思いながら見た全ての景色が、私の小説の土台になっています。 

と書かれている部分。もう少し続くのですが、書いていればその全文を引用してしまいそうなので、途中で区切りますね。

 

なんと、なんと素敵な言葉で、素敵な感性で、そして切ないんだろう。

これほどまでに誰かを好きになって、恋い焦がれて、自分の全てをかけてもいい、、

そんな風に、人を愛せることが、どれだけ素晴らしいことか。

僕は吉本ばななさんの書いたこのラヴレターを見て、心と感性が揺さぶられて、気づいたらひとり、席に座って泣いていました。

 

こんな物語が、26人分詰まっているんです。

はぁ。

言葉って、どうしてこんなにも綺麗で、切なく、そして儚いままに輝くのだろうか。

 

思い返すと僕は、昔からラヴレターを書いていた。書くことが好きだったんです。

それは10代の頃から変わらないもので、僕はずっと、ひとりの部屋で、出すあてのないラヴレターを、綴っていました。

僕の机の抽斗の中には、それこそあの頃に書いたたくさんの手紙が入っています。

もちろん、僕が大切な人に書いて、実際に出したものもたくさんある。そして、その返事をもらった手紙もあって、それは全部大切に取ってあります。僕の宝物。

恋文ではないけれど、たくさんの手紙も書いてきました。今もそう。これからも、ずっとそうです。

 

手紙というのは、すごくいい。その人の温もりが、直に伝わるから。

特にラヴレターなんていうのは、まあ手紙はすべてがラヴレターのようなものだと思うのですが、書いている間というのは、その人のことだけを想って書いているわけです。

誰か別の人のことを考えながら手紙を書くというのは、まずない。

書いているのがたとえ5分であっても、あるいは1時間であったとしても、その間中というのは、その相手を想っているんです。

手紙の温もりというのは、その想いの温もりだと、僕は思うんです。

受け取った人が嬉しいのは、書いてくれた人が、自分のことだけを想って時間を使ってくれたこと。その温もりが伝わるから、嬉しいんです。

 

僕はこれまで、たくさんの手紙を書いてきました。葉書も、たくさん書いてきた。

これから先の人生も、ずっとそうです。

僕はきっと、手紙を書くために、いろんなことをしているんだと思うくらいに。

こうして日々綴っているブログもそう。その全てが、誰かに向けた手紙なんですね。

だからこそ僕は、いくらでも書き続けることができるんです。

 

また、あなたにも手紙を送りますね。

いつも、ありがとう。